人は生まれ持った手の形があります。その後成長や様々な経験で指の形は決まってきます。
例えば野球などの手を使ったスポーツを長くしてきたり、ピアノなどの楽器を長く使用してきたりで同じ手をよく使う事でも形は変わります。指輪を着けた時に、しっくりくるデザインは必ず見つかります。試着することも勿論大切ですが、やみくもに着けていても疲れてしまい、まとまらず迷走します。
ご自身の手の形を知っておくのも似合う指輪を見つける大切な手掛かりです。
そしてなんでも「お似合いですよ~」と言ってしまうアドバイザーは、もはやアドバイザーではありません。
客観的に的確にしっくりとくるアドバイスをしてくれるのが理想的です。

あなたの指の形はどれでしょう?

【A】の手の形の特徴・・・指先が一番細く、指の根元が一番太くなる形で丸みを帯びている。根元に合わせて指輪のサイズを決めると、少しずれると指輪が外れやすい為、気持ち締める感覚のあるサイズを選ぶと安定する。ストレートラインの一文字だと指がより太く見える傾向。SラインやV(U)ラインといったカーブラインの方がしっくりときやすい。
【B】の手の形の特徴・・・指先から根元までほとんど太さの変化がなく、真っ直ぐで指が長い方が多い。わずかに節があるので、サイズも根元に少し余裕があって着けやすい。ストレートラインはもちろんのこと、長さをさらに強調したい場合はV(U)ラインもおススメ。
【C】の手の形の特徴・・・節が一番太く、根元の方がサイズが小さい場合が多い。落差が大きいほど指輪が下記の図のようにクルクル回ってしまうため、中心が決まったデザインの指輪だと安定しない。指輪が回っても同じデザインになっているものや少し幅が太いものだと多少動いても気になりにくい。

【A~C】共通・・・薬指の左右にある「水かき」水かきの凹みが左右段差に差があるとストレートラインをつけていても斜めになってしまうので、場合によってはSライン系がなじむこともある。

婚約指輪・結婚指輪のベースライン


指輪は主に3種類の形状があります。
⓵ストレートライン・・・デザイン数が一番多く幅の細いものから太いものまで作りやすい。手の形によっては指が太く見えてしまうこともある。結婚指輪としては一番選ばれているライン。
②Sライン・・・別名カーブライン。左から右上がりになっているものが多い(一部右下がりのカーブもある。)水かきの段差が大きい方はこの形状の方がしっくりくることが多い。デザインの可能性としては左右対称だけではなくアシンメトリーでもカーブに合わせて作ると美しいラインができる。カーブ曲線が深い(キツイ)ものから緩やかな曲線のものまで細かいこだわりも活かせる。このラインで幅を太くし過ぎるとかえってやぼったく見えることの方が多いのでおススメではない。
③VまたはUライン・・・指の縦の中心線に合わせてV字またはU字になっている。Vラインはシャープな印象で指を長く見せる補正的効果もある。最近では個性的ラインになっていて、結婚指輪でVラインを選ぶ人は少なめ。代わりに緩やかなUライン男女ともに着けやすく、手にもなじみやすい。

サイズが大きすぎたり、小さすぎたりすると指輪が似合わない・・・?

めったに入らないジュエリーショップに来店したはいいものの、普段指輪など着ける習慣もなく、どんなデザインが似合うのか分からない、けど積極的に着けるのも少し怖いな・・・と思われている方も多いかと思います。普段つけてないのにいきなり高価な商品を指につけるのに気おくれしてしまって色々つけてみたがどれが良かったんだろうか・・・。と悩むこともあるかもしれません。

指のサイズが大きいから、小さいからという理由だけで似合う指輪がないというのは大きな誤解です。ダイヤモンドは魅力的な宝石です。デザインによって印象もガラリと変わってきます。同じ直径のダイヤでも、指のサイズが平均よりも大小差があると見え方も変わってきますし、メレダイヤ(小さなダイヤで中石を引き立たせたりデザインに変化を見せてくれる)の有無、数や配置でよりその人の手を美しく見せてくれます。そして単純に「シンプルがいい、可愛いのがいい」というイメージで固めずにいろんなデザインをご試着してみましょう。こんなデザインも意外と合うんだな~という発見も楽しい思い出の一つになってくれるのです。

指輪の太さや表面加工を変えてみる


指輪のベースラインが決まったら、今度は太さや表面加工が異なるデザインのものも着けてみましょう。もちろん耐久性も結婚指輪は大切な要素ですから制作方法も「鍛造・鋳造」で着け比べることも大切です。

それぞれの好みに合わせて表面テクスチャーを変えてみる


ベースラインがシンプルな鏡面仕上げで完成させるのか、ダイヤモンドを足して華やかに、鎚目やマット加工をしてかっこよく仕上げるのかいろいろなテクスチャーをご覧ください。ノモトでは様々な加工を足し算することでお客様オリジナルのデザインが生まれてきます。

(つや消し3~4種類で全体の仕上がりを変える。ハワイアンの彫り模様を入れる。レーザーで複雑な模様を彫る。ミル打ちで細工する。鎚目でハンドメイド感を出す・・等)

指輪の太さを変えずに見え方を変える方法

自分好みの太さを見つけてもそのまま単調な鏡面仕上げだと膨張して見えることもよくあります。
太さを変えずにエッジのところを少し変えるだけで印象が変わってくれます。

(参考加工)右の図一段目・・・段差を付けでシャープな仕上がりに。二段目・・・・ミル打ちを加えてアンティーク調かつ面を細くする。